〜ダービーの勝利を無駄にしないために ポイント3はマスト〜

我がガンバ大阪はミッドウィーク、アウェイでの湘南ベルマーレ戦に臨む。激闘の大阪ダービーを1-0で勝利したガンバ、ようやく光明が煌めき出しそうな中迎えるは2ポイント差の湘南とのシックスポインター。さらに次節は1ポイント差の鳥栖とのゲームと、降格圏脱出の為には絶対に落とせない連戦となる。ダービーは気合のこもった渾身の勝利だったが、それを無駄にしない為には何とか順位を上げていかなければならない。ダービーの勝利は最重要だが、下手をすればそれ以上にこの2連戦は重要だ。燃え尽きることなくまた一つの勝利におごることなく、地に足のついた戦いで、昨年5月以来ほぼ1年ぶりとなるリーグ連勝を狙い平塚へ乗り込む。




・湘南について
個人的には因縁浅からぬ相手がいるチーム。ただその因縁の相手は明日は居ないから若干気楽。いろんな思い出あるしね。元気かな〜…





直近の公式戦は1勝2分2敗となっている湘南だがうち1勝はあの鹿島から上げている。前節も横浜との壮絶な、まさにノーガードの殴り合いを演じ4-4のドローと、成績ほど印象は悪くない。特に走り回る湘南スタイルは相変わらず健在でチームの1試合あたりの平均走行距離はガンバより約1.3キロも多い。ただ前節の走行距離はガンバの方が1キロ多く、フルタイムで出場したフィールドプレイヤー全員が10キロ超えの走行距離を走るなどダービーでのガンバの意地を如実に示すデータが現れている。しかし逆に言えば走り勝つのは不可能だろう。なにせターンオーバーをなかなか使わないクルピ、スタメン予想的にもそれほど変わらない中ではここの部分での地力は湘南にある。それは誰もが認める強みであり、それは強固だ。その強烈なプレスを剥がすのは容易ではない。剥がすには個の打開力が求められる。幸い乗っているファン・ウィジョの抜け出しや強引な仕掛けは対ハイプレスにとっていわば天敵だ。疲労感もあるだろうが彼は大いにこのゲームのカギを握っている。得点源も現状は彼に依存している。エースとしてかかる期待は大きい。また横浜戦を見ているとややシューターへの寄せが甘いように見える。ウーゴ・ヴィエイラのハットトリックは確かに圧巻ではあるが、最後のディフェンスの部分での寄せが緩く、それはチーム全体に見られているように思えた。ファン・ウィジョならばあの寄せなら絶対に20m〜30mあっても狙える。逆にいえばそうした点を修正すれば湘南はそんなに弱くない。油断していると痛い目を見る。





攻撃に関しては横浜戦で綺麗に裏抜けが成立して居たりしたが、あれは横浜のラインコントロールミスが小さくない要因なのでそれほど脅威には思わない。むしろサイドを使った攻撃やカウンターの方がチーム全体には板についているように思う。湘南の攻撃の常套手段ではあるのだが、上手くハマる場面とはまらない場面がはっきりしすぎている。長崎のように素早く寄せにくると言うチームなので苦手といえば苦手なタイプではあるのだがミスさえしなければクリーンシートは決して不可能ではないはずだ。






・ガンバについて
クルピが「1年を左右する試合」と位置付けた大阪ダービー、これまでにない苛烈な意思とパワーを持ってクソ豚からポイント3を奪い、何とか生き残りを果たした。迎えるこのミッドウィークのゲームだが、状況としてはあくまで17位で降格圏に沈む中迎えるものなので、予断を許さないものである。しかしダービーという大きなカードを制したことによりどこか安心感はある。実際これまでもダービーでの勝利は流れを大きく変えてきた。1年で最も大切な試合の一つを勝つという意味はそうした安心感、言い換えれば自信、つまりはメンタル面で大きな影響を与えると考えている。しかも相手は国内2冠の実力を誇り、ゲーム前は3位に君臨し、対するガンバは最下位というどん底の中での勝利だ。下克上であり大金星といっても過言ではない。影響が小さいはずはない。






しかしそのダービーで得た自信が奢りになっては意味がない。あくまでここから這い上がるというスタート地点に立ったに過ぎないのだ。その意味ではこの湘南戦の持つ意味は非常に大きい。勝てば降格圏脱出だ。鳥栖戦にも勝てばACL圏内も見えてくる。ただ首位はかなり遠い。全然順位表の上の方を見て居なかったので知らんかったが広島強すぎるやろ。





さて湘南の部分でも書いたが湘南に対する際に避けて通れないテーマがハイプレスをいかにして交わすかだ。強烈なプレスはガンバにとっては昔からの苦手だ。湘南はその点に関して言えばJでも最強クラスだ。このストロングポインを消すのは容易なことではない。そもそもプレスを外すというのは個の力に依存する面が大きい。幸い個の部分での差はガンバの方がやや有利だ。こちらの選手の持つストロングポイントを発揮できれば、平塚で勝鬨をあげることは不可能ではないはずだ。キーとなりそうなのは仕掛けられる選手たちだ。食野、井出、泉澤のうちの誰かはおそらくスタメンだろうが、彼らは独力で仕掛けることが可能なタイプだ。いくら警戒しようがこの手の選手たちが乗るとまず簡単には止められない。加えてワントップが板についてきたファン・ウィジョの縦への抜け出しは相手のラインを押し下げるのに極めて有効な手段であることがダービーで証明された。ラインが下がれば必然的にチャンスの幅も広がる。どの程度の疲労感か分からないが、現状のFWの選手層を考えると彼のスタメンは濃厚だろう。



IMG_0758
もはや圧倒的ともいっていいパフォーマンスを見せるファン・ウィジョ。このたびチャントも完成


ディフェンスについては高江のボランチとしてのプレイのクオリティが予想以上に高いのでスタメンを継続させたいところだが前のミッドウィークの浦和戦とダービーでフル出場し、しかもダービーでの走行距離はチーム2位とかなりのハードワークをこなしてきている。できれば休ませてやりたいが変わりが居ないのが現状だ。あるとすれば東福岡の後輩福田や市丸の起用だろうがそうなると組む相手はかなりの負担を強いられることになる。ようやくサイドバックの不用意な上がりやCBの下手な釣り出しに修正の目処がつき安定しだした中なのだが、やはり今野の復帰まではこのポジションに万全は訪れず、チームのディフェンスのアキレス腱となるのだろう。何れにしても早い攻撃をしてくるチームなのでファーストディフェンスからの連動した動きは重要だ。ボランチだけでなく全員できっちりとこなし2戦連続のクリーンシートを収めて降格圏脱出を図りたい。ただボランチよりなにより最大の不安要素はダービーで負傷した東口の最低でも1ヶ月の長期離脱が確定したことだ。林を信用して居ないわけではない。MOMを与えたくらい評価はしているが、東口より劣るのは誰が見ても明らかだ。彼には一層の奮起を期待するしかない。






・このカードについて
通算25試合で16勝3分6敗とおおきく勝ち越している。ちなみにリーグ戦では8試合で7勝1分と負けたことがない。そもそもカテゴリーですれ違いまくっているため対戦自体が少ない。最後の対戦は2年前の2016年。ホームでド派手に打ち合った3-3とアウェイで豪雨の中2-1で逆転勝ちを収めた。ちなみに昨日までは試合時5mm前後の雨の予報だったが、これを書いてる時点(24日朝7:30)では試合時の天候は晴れ、気温20度とまずまずのコンディションになるとされている。吹田にホームを移してから本当に雨に弱くなった。












湧太