~たとえ突破できなくとも相手に嫌なイメージを ガンバよ抗え~


我がガンバ大阪は明日横浜F・マリノスとのルヴァン準々決勝の第2戦に臨む0-4からの逆転はあまりに非現実的ではあるが可能性は0%ではない限りそれを目指すならば、大いに結構。サポートを欠かさない。そして仮に0-4からの逆転を狙わないような選手起用でもサポートはする。前回、前々回の記事からずっと書いているが横浜とは10月にホームで対戦する。このままのペースで行けば我々は確実に生きるか死ぬかの大一番を迎えることになる。そんなカードにおいて、2戦連続の大敗を喫しようものなら、こちらからすれば非常に悪いイメージ。逆に横浜からすれば非常に良いイメージを持って試合に臨めてしまう。それはガンバにとって損こそあれど得はない。で、あるならば、この試合、勝てなくとも相手に少しでも嫌なイメージを与える戦いをしなければならない。選手達の諦めない姿勢、そして恐らく相当少ないであろうガンバサポーターのサポートへの姿勢が問われる。意味のない試合など1試合もない。この試合も2018シーズンの1つのゲームだ。どんなメンバーがどんなモチベーションを持って臨むのか、楽しみに横浜まで約20分の遠征を敢行する。




・横浜について

前節の0-4は正直言って予想外だったが、データ的にアウェイゴールを狙いにくることは大方の予想通りだった。ハイプレス、ハイラインのチームコンセプトは見事に完遂されていたし、攻撃時における落ち着き、勝負強さはさすがACLの戴冠にも輝いたボステコグルーと言った気がした。5月に対戦した時とはこちらのメンバーも比べ物にならないほど、落としていたとはいえ、それでもガンバを完敗たらしめるには、ミッドウィークのメンバーは十分過ぎた。





しかし全く穴がなかったかというとそうではないと思う。やはりラインの高さは諸刃の剣だ。ラインが高ければ全体をコンパクトに保て、選手の距離感が良くなりプレスにもパス回しにも都合がよく、オフサイドも取りやすい。だがそれ故の弊害も確かに見られた。バックラインはガンバのそれほど激しくないプレスでも慌てるような場面がいくつか見られた。後方の広大ながらもガラ空きのスペースを考えればそれは自然といえば自然だが、ビルドアップ自体も、それほど鋭いわけではなかった。またアデミウソンが散々狙った裏のスペースはオフサイドを取れていたから良いものの、ワンミスは完全に命取りになることを改めて証明した。そこらへんをきっちりとこちらが付ければ12点は確実に奪えるであろうことを示した。






ただ逆に攻めに関しては完全に潰しどころが見つからないほどクオリティが高かった。前線から中盤にかけては素早く奪ってから縦へ鋭く仕掛けてよし、後ろから組み立て始めてもそれなりに完結させられた。とにかくシュートで終わるから横浜の攻撃は流れが切れない。そうした点に注意を払っていると、高さもあるウーゴ・ヴィエイラにシンプルな攻撃も決められる。とにかくガンバもそれなりにしっかりとしたプレッシングをしないとまた45失点するだけだ。少し油断していた気もする。横浜強いぞ






・ガンバについて

この試合はメンバーチョイスについてまず2つの選択肢がある。1つは0-5あるいは4-4で延長戦を狙うという奇跡を目指すチョイス、もう1つは来週再開される神戸戦に向けて主力を温存するというチョイスである。現実的には後者が濃厚だ。しかし何度も繰り返すがいかなるメンバーチョイスであってもただ無残にやられる試合だけはしてはならない。たとえこのラウンドの突破がならなくとも、相手に少しでも嫌なイメージを与えるサッカーをしなければならない。これだけは何をおいても最重要のポイントであると考える。





嫌なイメージを与えるためには何が必要か。それは確実に相手のウィークポイントをつき、こちらのストロングポイントを出すことだ。それらが決して決まる必要はない。ここを突かれる可能性があるのかとか、そんなことがやれるのかと言った印象だけでもだいぶ違ってくるはずだ。故にまず水曜日に全く戦えていなかった選手達は出すべきではない。逆に可能性の出せそうなアデミウソンや、小野瀬は積極的に使って行きたい。特にアデミウソンは事実上温存状態となっている渡邉千真と神戸戦以降でタッグを組むのは恐らくエースのファン・ウィジョだろうが、ジョーカーとして彼が控えていれば、どのチームからしても嫌だし、ラインの高さ故彼の突破力、スピードは脅威になるはず。





逆に中盤から後ろはもうとにかく基本だけでもしっかりやるしかない。前回まったくそレラができていなかった。高は試合を経るごとにここのところドンドンパフォーマンスが落ちているし初瀬や野田はとてもではないが1部リーグのレベルに達していないプレイに終始。主力の温存が濃厚な中、彼らの明日の起用は恐らくなされるであろうが、最低限のプレイはしないとまた大敗だ。球際はしっかりと行く、マーカーは逃さない。セカンドは拾う、そのくらい高校生でもできる。というよりもU23で起用されている高校生とかの方が出来る。それができていないのは本当に情けない話だ。闘え!





・このカードについて

通算52試合で151324敗。横浜では約10年勝ちがなく去年ようやく止めた。ルヴァン(ナビスコ)でもそれは例外ではなく、戦績はすこぶる悪い。突破条件は0-4で延長、0-5、あるいは1-5以上の勝利だ。ちなみに今から22年前、三ツ沢で行われたゲームは0-4で勝利している。能活から4点。ちなみにツネも後半から出場。エムボマがまだいた頃の話。






湧太